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福島第一原発事故後の避難地区住民における白血球数と白血球分画~福島県県民健康調査~ White blood cell count and its subpopulations in individuals in the evacuation zone designated by the government after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident: The Fukushima Health Management Survey

著者【筆頭著者】
坂井晃1,11,12
【共同著者】
大平哲也2,11,12、細矢光亮3,11,12、大津留晶4,11,12、佐藤博亮5,11,12川崎幸彦5,11,12 鈴木均6,11,12高橋敦史7,11,12、小橋元8小笹晃太郎9 安村誠司10,11,12山下俊一11,12,13、神谷研二11,12,14、阿部正文11,12福島県民健康管理調査グループ
1 福島県立医科大学放射線生命科学講座、2 福島県立医科大学疫学講座、3 福島県立医科大学小児科学講座、4 福島県立医科大学放射線健康管理学講座、5 福島県立医科大学腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科学講座、6 福島県立医科大学循環器・血液内科学講座、7 福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座、8 放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター 医療情報室、9 放射線影響研究所疫学部、10 福島県立医科大学公衆衛生学講座、11 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、12 福島県立医科大学、13 長崎大学原爆後障害研究所、14 広島大学原爆放射線医科学研究所分子発がん制御研究分野
掲載「Journal of Epidemiology」(25 (1): 80-87, 2015)

【背景】
白血球の中でもリンパ球は放射線感受性が高く、好中球数やリンパ球数を含め白血球数の解析は被ばく線量評価に有用である。震災後の福島県県民健康調査基本調査によると、避難指示の出された13地区の中で飯舘村と浪江町において、外部被ばく線量推計値が5mSv以上の住民がそれ以外の地域と比較して多く、住民の放射線被ばくに対する不安の原因となっている。そこで震災後この地域の住民において好中球やリンパ球分画を含め白血球数の減少がないか解析した。

【方法】
対象は、2011年6月から2012年3月の間に健康診査を受けた避難指示の出された13地区の20歳から99歳までの住民45,278人(男性18,953人、女性26,325人)。

【結果】
白血球数、好中球数、リンパ球数の平均値および白血球と好中球の最低値以下の住民の割合は、13地区の中で有意差を認めた。しかしながら、200/μlごとのリンパ球の分布状況は13地区で類似しており、さらに外部被ばく線量推計値が5mSv以上の人が多かった飯舘村と浪江町において白血球数や好中球数、リンパ球数の減少を特に認めなかった。

【結論】
震災後1年以内の健康診査において、避難指示の出された13地区の中で好中球数やリンパ球数を含め白血球数の分布状況に放射線被ばくの影響は見出されなかった。