「県民健康調査」の情報をご提供するサイトです




平成29年度調査オンライン回答はこちらからgtgt
妊産婦に関する調査


福島第一原子力発電所事故後の避難は糖尿病のひとつの要因である:福島県「県民健康調査」の結果 Evacuation after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident Is a Cause of Diabetes: Results from the Fukushima Health Management Survey

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
福島県立医科大学医学部腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科学講座:佐藤博亮
【共同著者】
放射線医学県民健康管理センター:大平哲也、細矢光亮、坂井晃、
渡辺毅、大津留晶、川崎幸彦、鈴木均、高橋敦史、安村誠司、山下俊一、
神谷研二、阿部正文
放射線医学総合研究所:小橋元
放射線影響研究所:小笹晃太郎
掲載「Journal of Diabetes Research」(2015)

2011(平成23)年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の災害により、多くの居住者が避難を余儀なくされ、彼らの生活習慣に変化をもたらしました。このような変化は避難者の糖代謝に影響を与え、その結果、糖尿病発症率の増加を招いた可能性があります。

本論文では、震災以前に住民登録があった者のうち、平成20~22年に少なくとも1回以上特定健診(および後期高齢者健診)を受診した40歳以上の男女41,633人(男性18,745人、女性22,888人、平均年齢66.9歳)をベースラインデータとし、平成23年度、平成24年度の健診を受診した者を追跡調査実施者として解析対象とし、震災前後の糖代謝への影響の変化を分析しました。総数27,486人の対象者が、災害後平均1.6年間の追跡調査を受けました。

震災後、糖尿病罹患率が有意に増加し、糖尿病発症率が非避難者より避難者において有意に高いことが観察されました。さらに、Cox比例ハザードモデルにより、避難が糖尿病発症率と有意に関係することが明らかにされました。

これは避難が糖尿病発症の危険因子である可能性を示した最初の論文です。本論文の結果は、避難者の糖尿病の発症予防および早期発見・早期治療のためには、今後も継続した健康診断が重要であることを示唆しています。