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こころの健康度・生活習慣に関する調査


福島事故後の緊急対応および健康への影響;避難と転居 Emergency Responses and Health Consequences after the Fukushima Accident; Evacuation and Relocation

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
福島県立医科大学放射線災害医療学講座:長谷川有史
【共同著者】
大平哲也、前田正治、安村誠司、谷川攻一
掲載「Clinical Oncology」(2016)

福島第一原子力発電所事故は、強大な地震と巨大な津波に伴い発生した複合災害の一要素と考えられます。事故の重大性を考慮すると、放射線による健康への直接的な影響は、緊急作業員のみならず、居住者においても比較的良好に管理されたといえます。

一方で(放射線の直接的な影響ではない)その他の深刻な健康上の問題が明らかになっており、そこには福島県の居住者における避難中の死亡、緊急被ばく医療体制の崩壊、強制転居を余儀なくされた高齢者における死亡率の上昇、およびその他の公衆衛生学的問題などが含まれます。

福島県が実施している「こころの健康度・生活習慣に関する調査」では、福島第一原発事故が避難区域の居住者に深刻な精神的苦痛をもたらしたことが明らかにされました。精神的および心の健康上の問題に加えて、避難者における体重過多者割合の増加、高血圧、糖尿病および脂質異常症の罹患率上昇、および健康に関連する行動の変化などの生活習慣に関連した問題が存在します。これらはすべて、将来的に心血管疾患リスクの増加につながる可能性があります。

大規模な原子力事故が社会に与える影響は多様で永続的です。これらの対策には、放射線に直接起因する健康への影響を軽減するための取り組みに加えて、災害管理、長期的な公衆衛生学的医療サービス、精神的および心理的配慮、行動的および社会的支援が含まれるべきです。