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福島原子力発電所事故後の甲状腺がんリスク Risk of thyroid cancer after The Fukushima Nuclear Power Plant accident

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
長崎大学/福島県立医科大学:山下俊一
【共同著者】
福島県立医科大学医学部甲状腺内分泌学講座:鈴木眞一
掲載「Respiratory Investigation」(2013)

2011年3月11日の東日本大震災後に発災した福島原子力発電所事故後に採られた初期対応および対策の妥当性について、更なる検証が必要です。チェルノブイリ原子力発電所の事故から学んだ教訓からは、低線量放射線被ばくによる健康リスクに関しては、前向きな疫学研究の実施と、包括的な放射線防護の重要性が強調されるべきです。

一方、福島県の住民の大多数の被ばく線量は、将来のがん発症率の増加や健康影響が予測される程に高いものではありませんでしたが、日本では放射能環境汚染による長期的な健康影響に対する国民一般の懸念が増大しています。

そこで、2011年5月以降、福島県は、県民の長期的な健康管理、および早期診断・治療を目的とする「福島県民健康管理調査」(2014年4月から県民健康調査)プロジェクトを開始しています。本報告では、福島県における甲状腺がんリスクの現状を理解するために、特に放射性ヨウ素の早期被ばくに焦点を合わせ、低線量・低線量率の放射線被ばくの正確な精度予測が抱える難しい課題について、原発事故後の甲状腺がんリスクとその対策を論じます。