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チェルノブイリ原発事故後のウクライナと、東電福島第一原発事故後の福島における小児甲状腺がん患者の年齢分布 Age Distribution of Childhood Thyroid Cancer Patients in Ukraine After Chernobyl and in Fukushima After the TEPCO-Fukushima Daiichi NPP Accident

著者【筆頭著者】
Mykola D. Tronko
【共同著者】
Vladimir A. Saenko 、 Victor M. Shpak 、 Tetiana I. Bogdanova 、
鈴木眞一、山下俊一
掲載「Thyroid」(2014)

1986年4月26日に発生したチェルノブイリ事故による健康影響として、ウクライナでは1990年から小児甲状腺がんが増加しました。この地では、発生率の有意な増加が見られない、いわゆる潜伏期間(ベースラインとして登録された期間)が見られました。

福島県県民健康調査の甲状腺検査は、2014年2月時点で対象者の約80%を検査し、甲状腺がんの悪性ないし悪性疑いが75名と報告されました。この結果は、高精度の超音波機器を使用した、前例のない大規模スクリーニング検査による結果であることをご承知おきいただきたいと思います。34人が手術を受け、1例は良性の腫瘍、1例は甲状腺がんと区別するのが難しい疑い例、残りの32例が甲状腺乳頭がんでした。

潜伏期間後のウクライナでは、放射線の影響による小児甲状腺がんが増加し、放射線の影響による甲状腺がんのリスクが高い事故当時5歳以下の年齢層で、甲状腺がんが多く見つかっています。仮に福島の甲状腺がんが放射線の影響であるとすれば、就学前の年齢で被ばくした子ども達に早い時期に多く見つかると予想されます。しかし、福島では今のところそのような傾向は認めていません。また、福島での甲状腺被ばく線量は、チェルノブイリ地域の被ばく線量よりも著しく低いものです。さらに、将来現れるかもしれない甲状腺がんについては、潜伏期間後の検討と、甲状腺被ばく線量の再構築が必要です。