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原子力災害後の心理的苦痛に関する重症度軌跡と予測因子:福島県民健康調査 Predictors of severe psychological distress trajectory after nuclear disaster: evidence from the Fukushima Health Management Survey

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
大江美佐里1
【共同著者】
前田正治2,3、永井雅人2,4、安村誠司2,5、矢部博興6、鈴木友里子7
針金まゆみ2、大平哲也2,4、阿部正文2
1 久留米大学医学部神経精神医学講座、2 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、3 福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座、4 福島県立医科大学医学部疫学講座、5 福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座、6 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座、7 国立精神・神経医療研究センター
掲載「BMJ Open」(2016)

【目的】
2011年3月の東日本大震災後に起きた福島第一原発事故は、地域住民の生活に長期的な影響を及ぼしている可能性があります。今回の研究では、3年間の全調査を受けた方のデータを使い、心理的苦痛がどのように経過したかを分析し、重度の苦痛と関連する因子を見出すことを目的としました。

【方法】
調査対象者は震災後3年間避難指示区域に分類されていた福島県内の自治体の住民のうち、3年間に行われた3回の調査全てに回答した12,371名でした。
結果:混合軌跡モデリングという手法を用いたところ、心理的苦痛のパターンは4つに分類されました。どのパターンにおいても、3年間で緩徐な改善を認めました。多変量解析の結果、自覚的な睡眠不全感、問題飲酒、社会支援の不足、事故3年後の放射線リスク認知と心理的苦痛の重症度との間に関連があることがわかりました。

【結論】
今回見出した関連要因は、原子力災害後の長期的な地域メンタルヘルスケアを行う際に役立つ可能性があります。