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東日本大震災後の「県民健康調査」甲状腺検査説明会:不安度低下と理解度の向上 Explanatory Meetings on Thyroid Examination for the "Fukushima Health Management Survey" after the Great East Japan Earthquake: Reduction of Anxiety and Improvement of Comprehension

著者【筆頭著者】
日野優子1,2
【連絡・責任著者】
大平哲也1,2
【共同著者】
村上道夫1,2、緑川早苗1,2、大津留晶1,2、鈴木眞一1,2、坪井久美子1
1 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター
2 福島県立医科大学医学部
掲載The Tohoku Journal of Experimental Medicine(2016)

福島第一原子力発電所事故と福島県における子供の甲状腺検査の開始後、放射線医学県民健康管理センターは、検査の対象者やその保護者といった住民との対話の方法として「甲状腺検査説明会」を開始しました。アンケートを通じて、説明会前後の(放射線が甲状腺へもたらす影響に関する)不安度と放射線への姿勢を含む個人属性の間の関係を分析し、不安度、理解度、満足度をアウトカムとして用いることで説明会の効果を検証しました。

2014-2015年の説明会のうち、799人が県中、県北、いわき、相双および福島県外における30セッションに参加し、594人が説明会前後の同日にアンケートに回答しました。説明会前の不安度の大きさは、(放射線に関する情報収集、放射線に関する相談相手、主観的理解度の大きさといった姿勢を含む)個人属性によって異なり、放射線に関する情報を分かりやすく説明することや意見交換の機会を提供することの重要性が浮き彫りとなりました。

説明会への参加は不安度を低減しました。これは、主に、がんの一般的な性質や線量、チェルノブイリ事故の状況や日本の他県の甲状腺検査の結果との比較を含む客観的事実に関する説明によるものと考えられました。質疑応答のセッションの機会は全般的な満足度の増加にも寄与しました。説明会の参加人数が少ないことと、放射線不安度の低減や高い主観的理解度の間に関連性が見られました。得られた本結果は、エビデンスに基づくリスクコミュニケーションを促進する上で有用であろうと考えています。