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ナッジ理論による福島災害後のリスクコミュニケーションの評価 Evaluating Risk Communication After the Fukushima Disaster Based on Nudge Theory

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
村上道夫1
【共同著者】
坪倉正治2,3
1 福島県立医科大学、2 相馬中央病院、3 南相馬市立総合病院
掲載「Asia Pacific Journal of Public Health」(2017)

ナッジ理論と福島災害後のリスクコミュニケーションの事例を用いて、本稿では、リスクコミュニケーションの影響と正当性およびリスクコミュニケーションのシステムがどのように設計されるかについて議論しました。どのようにリスクコミュニケーションが行われるかによって人々が影響を受ける(ナッジされる)ことを念頭に、個々人の価値観に基づいた意思決定を支援するための3つの提案をしました

すなわち、(1)リスクコミュニケーションの方法とシステムのデフォルト設定がどのように人々に影響をもたらすかについての評価に関する知見を蓄積すること、(2)リスクコミュニケーションの目的とアウトカムを明確にすること、(3)どのようなリスクコミュニケーションが倫理的に正当化されないかを明らかにすることです。リスクコミュニケーションの量的研究とナラティブ(語り)を集めることによって、よりよいリスクコミュニケーションシステムを設計し、人々の意思決定を支援するためのアイディアが得られると考えられます。そのうえで、本稿では、正当化されないリスクコミュニケーションの事例を提示しました。