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2011年福島原子力発電所事故後の放射線に対するリスク認知および不安: 系統的レビュー Risk Perception and Anxiety Regarding Radiation after the 2011 Fukushima Nuclear Power Plant Accident: A Systematic Qualitative Review

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
竹林由武1,2
【共同著者】
村上道夫1,2、Yuliya Lyamzina2、鈴木友理子3
1 福島県立医科大学医学部健康リスクコミュニケーション学講座、2 放射線医学県民健康管理センター、3 国立精神・神経医療研究センター
掲載「International Journal of Environmental Research and Public Health」(2017)
関連リンクhttp://www.mdpi.com/1660-4601/14/11/1306/htm

本研究の目的は、2011年福島原子力発電所事故後の放射線に対するリスク認知や不安に関する刊行物のレビューを行うことでした。二つのデータベース(MedlineとPsycINFO)検索に加え、関連文献の引用文献リストからハンドサーチを行い、24編の文献が収集されました。収集された文献から、1) 指標の性質 (放射線のリスク認知や不安がどのような指標で測定されているか)と、 2)時間による変化について概観しました。リスク認知の数量的な指標は、単項目で放射線への不安を測定する尺度と、理論・モデルベースな指標に大別されました。時間による変化に関して、放射線に関連した不安をもつ福島県の住民の割合は2012年から2015年にかけて減少傾向にあることが示されました。

また、放射線に対するリスク認知または不安に関連する要因は、人口統計学的要因(性別、年齢等)、災害関連ストレッサー、信頼する情報源、放射線関連要因に大別されました。さらに、放射線に対するリスク認知や不安が及ぼす影響に関しては、重篤な心理的苦悩、離職の意図や帰還の意図に大別されました。

本レビューに含まれた多くの研究は、横断調査で実施されたものであるため、リスク認知や不安の経年変化に関する統計的な推測、あるいは変数間の因果的な関係性に関しては、今後詳細な検討が必要であると考えられます。