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原発事故後の復興期において人々が抱える多様な不安に関する一考察:福島の事例から Diversity of Concerns in Recovery after a Nuclear Accident: A Perspective from Fukushima

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
国連大学サステイナビリティ高等研究所:佐藤映子
【共同著者】
福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター:リャムジナ ユリヤ (Lyamzina Yuliya)
掲載「International Journal of Environmental Research and Public Health」(2018)

2011年に発生した福島第一原子力発電所事故以降、日本政府は多大な労力と資金を復興活動に費やし、避難指示解除を段階的に進めています。しかし、放射線による健康に対する不安は根強く、日常生活の回復を妨げ、一部の人々の健康・福利(ウェルビーイング)にまで影響が及んでいます。本研究は、福島原発事故後の復興期において人々が抱える放射線に対する不安について理解を深めることを目的として、国内外の政府機関が発行した関連文書や報告書、学術雑誌論文、新聞記事及び学会発表をレビューしました。主に、(1)復興の現状と現在直面している放射線に関連した課題と、(2)過去に発生した類似の事故(スリーマイル島原発事故、ブエノスアイレスRA-2臨界事故、チェルノブイル原発事故、ゴイアニア被ばく事故、東海村JCOウラン加工工場臨界事故)後にとられた対策に着目してレビューを行いました。本研究を通して、現行対策の限界、及び、復興活動が進むにつれて新たに出現・表面化してきた課題が、日常生活の様々な場面における被ばくへの懸念に繋がっていることが明らかになりました。また、過去の事例から、持続可能な生業や地域社会の回復・再生には、実際のリスクだけではなく人々が認知しているリスクへの対応など、分野横断型で包括的なアプローチを用いた長期的な対応が求められることが示唆されました。