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妊産婦に関する調査


福島第一原発事故後初期における外部被ばく線量評価―自記式問診票を用いた行動調査から得られた教訓 External Dose Estimation in an Early Stage after the Fukushima Daiichi Nuclear Plant Accident-Lessons Learned from Behavior Surveys Using Self-Administered Questionnaires

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
石川徹夫1,2
【共同著者】
安村誠司2,3、小笹晃太郎4、宮崎真2,5、細矢光亮2,6、赤羽恵一7、米内俊祐7
大津留晶2,8、坂井晃2,9、坂田律4、栗原治7、小橋元10、大平哲也2,11
神谷研二2,12
1 福島県立医科大学医学部放射線物理化学講座、2 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、3 福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座、4 放射線影響研究所、5 福島県立医科大学健康増進センター、6 福島県立医科大学医学部小児科学講座、7 量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所、8 福島県立医科大学医学部放射線健康管理学講座、9 福島県立医科大学医学部放射線生命科学講座、10 獨協医科大学、11 福島県立医科大学医学部疫学講座、12 広島大学
掲載「Japanese Journal of Health Physics」(2018)
関連リンクhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jhps/53/2/53_100/_article/-char/ja/

福島県「県民健康調査」の一環としての基本調査では、自記式の問診票を全県民に配布し、事故後4ヶ月間の行動記録を記入頂いた後、福島医大に返送頂いています。返送された手書きの行動記録は福島医大にてデジタル化され、コンピュータ上で空間線量率マップと重ね合わせることで、個人ごとの外部被ばく線量を評価しています。

基本調査を実施して行く過程では、様々な問題が生じました。問診票を全県民に配布した直後は、ピーク時で1日あたり約8000通という膨大な数の問診票が届き、これらを処理しなければなりませんでした。このため、手書きの問診票をデジタル化する職員を一時は700人に増員して対応に当たりました。別の問題としては、行動記録が不完全な問診票も多数見られたことでした。行動記録に記載された場所が不明確な場合、場所を緯度経度に変換できず、空間線量率マップとの重ね合わせ(線量推計)ができません。そのため6万通以上の不完全な行動記録について、回答者一人ずつに問い合わせて行動記録を補った後に、線量推計を行いました。さらには問診票の回答率も問題となりました。回答率が20%前後から大きく上昇しなかったため、簡易な記入様式の問診票を導入したり、問診票書き方支援活動を行ったりと様々な回答率向上活動が行われました。

今後万が一事故が起こった際に、被ばく線量評価のため同様の行動調査を行う場合、基本調査で経験したことと同様の問題は生じる可能性があります。そのためこの報告は、基本調査において生じた問題や、それをどのように解決してきたかをまとめ、今後の万が一の事態への教訓とするものです。