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妊産婦に関する調査


放射線不安の低減は2011年災害後のウェルビーイングを向上した:福島県県民健康調査 Reduction of radiation-related anxiety promoted wellbeing after the 2011 disaster: "Fukushima Health Management Survey"

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
福島県立医科大学:村上道夫
【共同著者】
福島県立医科大学:広崎真弓、前田正治、矢部博興、安村誠司、大平哲也
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所:鈴木友理子
掲載「Journal of Radiological Protection」(2018)
関連リンクhttp://iopscience.iop.org/article/10.1088/1361-6498/aae65d

2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故後、影響を受けた住民は放射線不安の増加と主観的な幸福度の低下を経験しました。本研究では、放射線不安の低減が福島県の避難者のウェルビーイングの向上をもたらしたか、また、心理的苦痛の媒介としての役割を評価しました。2011年度と2012年度の避難者を対象とした質問票(3万4312人)を用いました。放射線のリスク認知を放射線不安の指標、笑いの頻度をウェルビーイングの指標として用いました。2011年度から2012年度への放射線のリスク認知の変化、2012年度の笑いの頻度と心理的苦痛(K6指標)を用い、放射線のリスク認知と笑いの頻度の関連を、心理的苦痛の共変量の有無の各モデルにおいて評価しました。2011年度における遺伝的影響のリスク認知が高いほど、笑いの頻度は有意に少ない結果が得られました。放射線のリスク認知の低下は心理的苦痛の共変量がない時には笑いの頻度と有意な関連があり、共変量があるときには有意な関連はありませんでした。放射線のリスク認知の低下は、低い心理的苦痛と有意な関連がありました。放射線不安の低減は、心理的苦痛の緩和を介して、ウェルビーイングを向上させたことが明らかとなりました。