震災後の睡眠時間とSDQ(the Strengths and Difficulties Questionnaire)アンケート調査票を用いた小児の精神的健康問題の関係について:福島県県民健康調査

著者【筆頭著者、連絡・責任著者】
板垣俊太郎1,2
【共同著者】
大平哲也1,3、永井雅人1,3、安村誠司1,4、前田正治1,5、鈴木友理子1,4,6
増子博文1,2、志賀哲也1,2、三浦至1,2、矢部博興1,2
1 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、2 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座、3 福島県立医科大学医学部疫学講座、4 福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座、5 福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座、6 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
掲載「International Journal of Environmental Research and Public Health」(2018)

2011年3月の東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故後の子どもにとって、睡眠時間が精神的健康に及ぼす悪影響について横断的な研究を行いました。対象参加者は2011年3月11日現在日本政府の避難区域のなかに居住していた4-15歳の子どもたちでした(n = 29,585)。
参加者の両親/保護者回答のthe Strengths and Difficulties Questionnaire(SDQ)と睡眠時間のデータは、2011年の福島県県民健康調査から得られ、合計18,745件の有効な回答から、未回答の結果を除外した結果、13,272件を最終的な分析に用いました。
分析のために、まず、子どもたちを3つの年齢層に分けました。次に、各年齢層を4つ、または5つの睡眠時間別のグループに分けました。SDQが16点以上をメンタルヘルス高リスクとしたところ、4-6歳のグループでは、9時間未満の睡眠時間の群、 7-12歳のグループでは、睡眠時間が10時間以上の群、13-15歳のグループでは、睡眠時間9時間以上の群がそれぞれ、メンタルヘルスのリスクが高いことが示されました。
このことから、4-6歳においては短い睡眠時間とメンタルヘルスの高リスクが関連していた一方、7-15歳においては寝過ぎることとメンタルヘルスの高リスクが関連していました。