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二次検査で経過観察となり、保険診療を受けていた方が、経過観察中に甲状腺がんと診断されて手術を受けた場合、さかのぼって県民健康調査の「悪性ないし悪性疑い」の数に反映されたり、手術症例数に加えられたりするのですか。

ご質問のケースの場合、県民健康調査の「悪性ないし悪性疑い」数や手術症例数には反映されないことになっております。以下に理由をご説明します。

福島県県民健康調査の甲状腺検査では、二次検査で「悪性ないし悪性疑い」判定となった方の数を集計し、福島県が実施する県民健康調査検討委員会で報告をしております。
これらの方々が手術をお受けになった場合は、原則として公表が許されない診療情報として取り扱われるべきでありますが、県民健康調査の甲状腺検査が直接の発見動機となったこと、制度管理上、「悪性ないし悪性疑い」判定が適切であったかどうかを確認すべきであること、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う健康影響の有無を検討するうえで有益な情報となる可能性があることなどの理由で、特別に術後病理結果を照会し、検討委員会に報告をしています。この診療情報については、患者様および照会先医療機関のご理解とご協力により、今日まで報告が可能となっております。

それ以外の発見動機による症例、例えば、ご質問にあるような「二次検査では経過観察となり、診療として様々な理由で経過観察を行っている中で甲状腺がんが診断された」場合や、「県民健康調査以外のきっかけで病院を受診し、検査や診療を受けその中で甲状腺がんが診断された」場合などについては、手術実施の有無を含め、放射線医学県民健康管理センターでは情報を有しておりません。

関連学会が定めたガイドラインに沿って実施した県民健康調査の甲状腺検査二次検査の時点では悪性ないし悪性疑いとは判断されなかった症例すべてについて、患者様とご担当医療機関のご理解をいただきながら診療情報を詳細かつ網羅的に集めることは制度的にも倫理的にも困難なことです。

一方、甲状腺がんで治療を受けた方の症例数については、より高い精度で情報を収集・公表している制度が、県民健康調査とは別に存在しております。福島県内で治療を受けた方の症例の場合、福島県の「地域がん登録」で情報収集をしております。2016年1月からは、「がん登録等の推進に関する法律」に基づき、全国の医療機関は、がんと診断された人のデータを都道府県知事に届け出ることが義務化されましたので、その精度はより高まると見込まれています。

ご参考1

県民健康調査の甲状腺検査では、以下の場合に、その症例を「悪性ないし悪性疑い」数に含みます。

  • 県民健康調査の甲状腺検査を受診した。二次検査で「悪性ないし悪性疑い」と判定された。
  • 県民健康調査の甲状腺検査で、二次検査を受診し、「悪性ないし悪性疑い」ではなく、経過観察と判定され、保険診療を受けていた。その後、次の回(先行検査で経過観察の場合は、本格検査の1回目以降)の県民健康調査の甲状腺検査の時期になったために受診をしたところ、二次検査で「悪性ないし悪性疑い」と判定された。

下記に該当する場合は、県民健康調査「甲状腺検査」の「悪性ないし悪性疑い」数には含みません。

  • 県民健康調査の甲状腺検査ではない検査(例えば、症状等があり自主的に病院を受診し受けた検査、保険診療で甲状腺結節を経過観察している間に病変が変化したり新たな病変ができたりして受けた検査、何らかの病気で入院中または通院中に他の目的で受けた検査、市町村や各種団体等が独自に実施している甲状腺検査など)で、その検査をきっかけに、甲状腺がんと診断された。

ご参考2


地域がん登録を含め、がん登録については下記のサイトに解説がございます。

国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターのサイト

http://ganjoho.jp/reg_stat/can_reg/index.html