血圧は、高くなるほど脳卒中や心臓病、腎障害などの合併症を引き起こす可能性が高くなります。そもそも、血圧とはどのような圧なのでしょうか。また、血圧の単位を表す「mmHg」とは、どのような意味なのでしょう。
「血圧」は血液が血管の壁を押す力
心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返し、血液を体内へ送り出しています(下図)。
心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力が「血圧」です。
「血圧」はどのくらいの圧力?
血圧の単位はmmHg(ミリメートル・エイチ・ジー、またはミリ水銀)と読みます。Hgは水銀を示す記号です。例えば、血圧160mmHgは「水銀を160mm押し上げる力」で血管を押しているということになります。血液と水銀の比重の違い(血液約1.05、水銀13.6)で計算すると、血液なら約2mの高さまで吹き上げる力になります。
脈拍数が1分間に70回程度の場合、心臓は一日で約10万回血液を送り出しています。つまり、血管は血液を2m吹き上げるほどの圧力を1日10万回受けていることになるのです。これほどの高い圧力にあまりに長くさらされ続けると、やがて血管は傷つき壊れてゆきます。それが動脈硬化なのです。
- ※血圧は、心臓から送り出される血液の量(心拍出量)と、血管の硬さ(血管抵抗)で決まります。
心拍出量も血管抵抗も大きくなれば血圧は上がり、いずれかが小さくなれば、血圧は下がるという関係です。
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