これまで、血圧を理解するためのお話や、肥満・心筋梗塞・脳卒中・認知症などの病気と高血圧の関係などをシリーズでお伝えしてきました。高血圧の基準値や圧力の意味、血液循環のしくみや血圧が高くなるメカニズム、高血圧がなぜ怖いのか、などをよく理解し、日々の健康管理に役立てていただければと思います。
高血圧を予防するには
高血圧の発症を未然に防ぐ、あるいは、高血圧を改善するのは、高血圧によって引き起こされる合併症を少しでも遠ざけたいからです。そのためには、食生活を見直し、運動や水分補給、温度管理などを含めた生活習慣全般に気をつけることが大切です。
中でも、食生活における塩分の制限が最も早く効果が現れます。味付けは、酢やゆず、レモンの絞り汁、胡椒などを上手に使って普段の食事から減塩を心がけましょう。また、ナトリウムを体から排出する作用を持つカリウムを多く含む野菜、果物、海藻などを積極的に摂ることも重要です。
出来ることから少しずつ
一度にすべてを実行しようとすると大変ですが、まず1つ始めることが大切です。そして、継続すれば、数ヵ月後には必ず効果が現れます。また、年に一度は健診を受診し、ご自分の生活習慣を見直すきっかけにしましょう。
生活習慣の改善を行っても血圧が140/90 mmHg未満に低下しない方、もともと160/100mmHg以上の方、すでに脳、心臓、腎臓などの合併症をお持ちの方は直ちに高血圧の原因診断と病態に応じた治療が必要です。
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福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター
〒960-1295 福島県福島市光が丘1番地
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