人の体は、暑くて体温が上昇すると、体温を調整するために汗をかいたり血管が開いたりして、熱を外に逃がしています。体の水分が外へ出ていくので、適切な水分補給を行わないと、体内の水分が不足し(いわゆる脱水)血圧は下がります。血液の水分量も少なくなるため、血液が濃くなり流れが悪くなります。こうして動脈硬化が進むと、血液の塊ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞になってしまう恐れがあり危険です。
一方で、人の体には体内の水分を一定に保つ仕組みがあります。この仕組みによって、体内の水分量が低下すると血圧を上げるホルモンが働き、脳や腎臓などの重要な臓器の血流が維持されているのです。
ところが、血圧を上げるホルモンの働きを抑える降圧薬を服用している場合、急に汗をかいて血圧が下がったときに、血圧を維持する仕組みが働きにくく、臓器の血流を保つことが難しくなってしまいます。体内の水分が不足しないように、適切に水分を補いましょう。上の血圧が100mmHg未満まで下がったり、上記の症状が気になる方は、主治医に相談してみましょう。
のどが乾いていなくても水分補給
暑い時期には、活動の前後でこまめに水分補給するとよいでしょう。外出前や体を動かす前に飲んでおく、飲料水を持ち歩く、外出後にまた飲むなど、のどが渇いているかどうかに関係なく水分補給する習慣が大切です。特に、年配の方はのどの渇きを感じにくいので、時間を決めるなどして意識的に水分を取るように心がけましょう。
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